「ちょっとは台本の裏の意味を考えてみろよ!!」
とある映画のメイキングで
井筒和幸が若い俳優さんに怒って言った一言。
この言葉に家作りと共通するものがあると感じました。
設計図が台本。監督さんがいて主役は大工さん。建具屋の私は脇を固める一人だと思ってます。
脇役であるが故に、主役以上に色んな現場に顔を出します。そして気付くんですよ。
図面に書かれた意味は何かって?
建築家の先生は図面に書かれた線にどういう思いを乗せているかと。
たぶん、伝えたくても線では伝えきれない部分が沢山あると思います。
それをですね、現場の役者さんがどれだけ理解し表現できるかが、作品(家)の良し悪しを決めるんだと
思っています。
例えば、最近珍しく舞良戸を作りました。同時期に同じ設計者さんの仕事を同業者の友人が製作したんです。
↑こんなんです
で、桟の部分を拡大してみると
↑友人の建具
↑ウチの建具
設計の方に後で話したところ、「とりわけ桟の形状までは指定していない」との事でした。
友人と話していると、その家にあった雰囲気をそれぞれ考えた結果こうなったのですが、
良し悪しは別として、作り手によって同じ図面同じ材料でも仕上がりは随分違うんです。
職人さんそれぞれ図面の捕らえ方が違っても、決してセリフを棒読みするような職人になってはいけないなと思うんです。
「図面通りつくりました」
「書いてあったその通りでしょ!」
自分なりの解釈とアドリブがなきゃスキルアップ出来ないですよね。
目指すは
助演男優賞と呼ばれるような建具職人ですから(`・ω・´)シャキーン━━━!!
だから、しょちゅう私は職人さんや弟子に言ってます
「チョットは図面の裏の意味を考えろよ!!」と(^^);
言ってる自分も、まだまだ修行中の身なんですけどね(汗)
~~~~おまけ-舞良戸って何?~~~~
「まいらど」と読みます。最近久し振りに製作しました(^^);
板戸の一種なんですが強度を持たせる為に、桟を多く入れます。
で、なんで「舞良戸」と言うのか気になり、専門書を調べたんですが
由来がワカリマセン_| ̄|○ウゥ、、、
どこかで調べた
記憶によると「舞」が「板」を。「良」が「複数」を意味するんじゃなかったかなぁ。。。。
って何かすっきりしません_| ̄|○ダレカオシエテ?