2007年06月13日
小さく建てる
建物を建てるとき、同じ費用で建てるなら大きいほど得をしたと思うのではないでしょうか。
これは絶対間違いです。
住まいは高い買い物ですから、慎重に考え、同じ費用ならば少しでも大きく建てられれば得をしたと考えがちですが、これには大きな間違いがあります。
ものを造るには費用がかかります。
もちろん、造る人や企業によってかかる費用の違いは多少ありますが、本質的にはローコストメーカーが言うほど大きな違いはありません。
それなのに違いがでるということは、どこかで手を抜いているもしくは本当は必要なことだけど省いているというのが実情なのです。
それが、一般の人にわからないところで行われているからかえって問題なのです。
決められた費用の中で、大きな建物を建てるということは、建物の坪単価がさがるということです。
坪単価が下がるということは、あまり良い材料が使えない、または、単価の安い(腕の良くない)職人さんに仕事をしてもらうということになります。
実際、ローコスト住宅で躍進中のメーカーなどの大工手間は、Mドナルドのアルバイト代とさほど変わらないと聞いています。
また、そういうメーカーに限って、この値段でこんな設備までついていますよと宣伝しています。
高価な設備にお金がかかっているということは、その他の費用をいかに安く絞っているかということです。
ハウスメーカーですから、その中でまだ企業の利益をあげています。
まともな建物が出来るはずがないのですが、宣伝に乗せられて大きな建物を安く作れることは良いことだと刷り込まれてしまっているのです。
それでは、どうしたら良いのでしょうか。
小さくても、使い勝手が大きい住宅と変わらないものを造ればいいのです。
ケーキなどを買うのに、大きければ良いとは思わないでしょう。大きいだけのケーキはおなかを満たしてはくれますが、心は満たしてくれないような気がします。
それと同じで、大きな住まいで、一応すべての機能は満たされているが、単価が安いためにすべてを最低の仕上げ材などで造っても、決して満足感は得られないと思います。
そこには、建物を所有するという目的に対する達成感が残るとともにローンもあわせて残るいうことです。
小さく建てても大きな住まいと同じようなもの。
こんな魔法のようなことがあるのでしょうか。
簡単なことです。
住まいの設計に力を入れるということです。
人それぞれ生活の仕方が違います。望む希望も違いますが、ハウスメーカーなどで造られる住まいはほとんど同じような感じですね。
プレハブ企画住宅という制約のせいでもありますが、大きな理由は設計に力を入れていないということがあげられます。
建築士ではなく、営業マンがお客さんの要望を聞いてプランニングする。
そうして、予算が足りなければ材料をどんどん落として答えをだすというやり方ですから、そんな風になっても仕方がないことです。
私たち設計事務所では、設計にとにかく時間をかけます。
それも図面を書くという作業よりも、お客さんの思いを聞き取るということに時間を使います。
そうすると住まい手の方々のそれぞれ求めておられる中身が細かな部分まで見えてきます。
そこでプランニングに入ると、無駄な部分がそぎ落とすことができ、「小さくても充分な使い勝手がある住まい」が完成します。
小さくても大きな利用勝手のある住まいは、坪単価が高くなりますが総額は変わりません。
坪単価が高い住まいなら、良い材料が使えたり、良い職人さんに仕事をしていただくことが可能になります。
設計という作業を営業手段に使ったり、単純に申請作業と捕らえたりするケースが多いのですが、それでは絶対良い結果は得られません。
私は設計事務所をしていますから、その宣伝のようなブログ内容になっていますが、これは絶対間違いではありません。
設計の段階で道を間違えば、後でいくら修正を加えても良い住まいをつくり上げることは難しいでしょう。
小さく建てて、大きな使い勝手。
これが良い建物を造る秘訣です。
おまけとして、不動産の税金も安くなりますし、住まいの掃除なども楽なこともあります。。。。。
これは絶対間違いです。
住まいは高い買い物ですから、慎重に考え、同じ費用ならば少しでも大きく建てられれば得をしたと考えがちですが、これには大きな間違いがあります。
ものを造るには費用がかかります。
もちろん、造る人や企業によってかかる費用の違いは多少ありますが、本質的にはローコストメーカーが言うほど大きな違いはありません。
それなのに違いがでるということは、どこかで手を抜いているもしくは本当は必要なことだけど省いているというのが実情なのです。
それが、一般の人にわからないところで行われているからかえって問題なのです。
決められた費用の中で、大きな建物を建てるということは、建物の坪単価がさがるということです。
坪単価が下がるということは、あまり良い材料が使えない、または、単価の安い(腕の良くない)職人さんに仕事をしてもらうということになります。
実際、ローコスト住宅で躍進中のメーカーなどの大工手間は、Mドナルドのアルバイト代とさほど変わらないと聞いています。
また、そういうメーカーに限って、この値段でこんな設備までついていますよと宣伝しています。
高価な設備にお金がかかっているということは、その他の費用をいかに安く絞っているかということです。
ハウスメーカーですから、その中でまだ企業の利益をあげています。
まともな建物が出来るはずがないのですが、宣伝に乗せられて大きな建物を安く作れることは良いことだと刷り込まれてしまっているのです。
それでは、どうしたら良いのでしょうか。
小さくても、使い勝手が大きい住宅と変わらないものを造ればいいのです。
ケーキなどを買うのに、大きければ良いとは思わないでしょう。大きいだけのケーキはおなかを満たしてはくれますが、心は満たしてくれないような気がします。
それと同じで、大きな住まいで、一応すべての機能は満たされているが、単価が安いためにすべてを最低の仕上げ材などで造っても、決して満足感は得られないと思います。
そこには、建物を所有するという目的に対する達成感が残るとともにローンもあわせて残るいうことです。
小さく建てても大きな住まいと同じようなもの。
こんな魔法のようなことがあるのでしょうか。
簡単なことです。
住まいの設計に力を入れるということです。
人それぞれ生活の仕方が違います。望む希望も違いますが、ハウスメーカーなどで造られる住まいはほとんど同じような感じですね。
プレハブ企画住宅という制約のせいでもありますが、大きな理由は設計に力を入れていないということがあげられます。
建築士ではなく、営業マンがお客さんの要望を聞いてプランニングする。
そうして、予算が足りなければ材料をどんどん落として答えをだすというやり方ですから、そんな風になっても仕方がないことです。
私たち設計事務所では、設計にとにかく時間をかけます。
それも図面を書くという作業よりも、お客さんの思いを聞き取るということに時間を使います。
そうすると住まい手の方々のそれぞれ求めておられる中身が細かな部分まで見えてきます。
そこでプランニングに入ると、無駄な部分がそぎ落とすことができ、「小さくても充分な使い勝手がある住まい」が完成します。
小さくても大きな利用勝手のある住まいは、坪単価が高くなりますが総額は変わりません。
坪単価が高い住まいなら、良い材料が使えたり、良い職人さんに仕事をしていただくことが可能になります。
設計という作業を営業手段に使ったり、単純に申請作業と捕らえたりするケースが多いのですが、それでは絶対良い結果は得られません。
私は設計事務所をしていますから、その宣伝のようなブログ内容になっていますが、これは絶対間違いではありません。
設計の段階で道を間違えば、後でいくら修正を加えても良い住まいをつくり上げることは難しいでしょう。
小さく建てて、大きな使い勝手。
これが良い建物を造る秘訣です。
おまけとして、不動産の税金も安くなりますし、住まいの掃除なども楽なこともあります。。。。。
2007年05月02日
柱の値段
皆さん、柱一本の値段っていくらぐらいかわかりますか。
良く知っておられる方なら、樹種が何か、等級が何かわからなければいくらと言えないよとおっしゃると思います。
写真は木の住まいの上棟の風景です。

最近では、柱も桧の節のないのでないとダメという人はめっきり減りました。
木には枝があるのだから節があって当然。かまわないよというだけですごく安くなります。
そろそろ正解を言わなければなりませんが、杉の4寸角(12cm角)の柱で長さ3m、節あり(一等材という)ならば高くても3500円ぐらいです。
やっぱり柱は桧でなくっちゃと言うことでも、4000円から高くても5000円ぐらいです。
以外に安いでしょう。
小さな家なら、柱は50本程度。ですから、一軒の家の柱の値段は20万でお釣りがくる可能性もあります。
そんなに安いのになぜ外国の柱を使うんだろう。なぜ、建売屋さんなどは少しでも細い柱を使おうとするんだろう。そんな疑問が沸いてくるでしょう。
家の値段は材料だけでなく、手間代が大きいのです。使う柱によって加工する手間が違うということです。
このあたりの話は、また後ほどさせていただきますね。
また、大きなハウスメーカーでは少しの費用の違いが儲けの違いになって出ているということもあります。
細い柱を使って、仮に一本あたり500円安くなったとします。
すると柱50本で25000円。
住まい手の方々にとっては、長く暮らす大事な住まいですから、25000円ぐらいなら太い柱を使って欲しいですよね。
でも年間1万棟以上も建てるハウスメーカーなら、25000円×1万棟は2億5千万。柱だけでなく、梁も同じように太くなるから、それも考えると数億円の違い。
お客さんに、太い柱にするとすごくお金がかかるように言って、儲けを貯めこもうとすることも考えられます。
逆にたった25,000円しかあがらないのに、当社の柱はすべて4寸角と大きな声で宣伝して、がっぽり儲ける会社もあったりしますよ。
みなさん!どんなもんですかねえ。
ご意見お待ちしています。
良く知っておられる方なら、樹種が何か、等級が何かわからなければいくらと言えないよとおっしゃると思います。
写真は木の住まいの上棟の風景です。
最近では、柱も桧の節のないのでないとダメという人はめっきり減りました。
木には枝があるのだから節があって当然。かまわないよというだけですごく安くなります。
そろそろ正解を言わなければなりませんが、杉の4寸角(12cm角)の柱で長さ3m、節あり(一等材という)ならば高くても3500円ぐらいです。
やっぱり柱は桧でなくっちゃと言うことでも、4000円から高くても5000円ぐらいです。
以外に安いでしょう。
小さな家なら、柱は50本程度。ですから、一軒の家の柱の値段は20万でお釣りがくる可能性もあります。
そんなに安いのになぜ外国の柱を使うんだろう。なぜ、建売屋さんなどは少しでも細い柱を使おうとするんだろう。そんな疑問が沸いてくるでしょう。
家の値段は材料だけでなく、手間代が大きいのです。使う柱によって加工する手間が違うということです。
このあたりの話は、また後ほどさせていただきますね。
また、大きなハウスメーカーでは少しの費用の違いが儲けの違いになって出ているということもあります。
細い柱を使って、仮に一本あたり500円安くなったとします。
すると柱50本で25000円。
住まい手の方々にとっては、長く暮らす大事な住まいですから、25000円ぐらいなら太い柱を使って欲しいですよね。
でも年間1万棟以上も建てるハウスメーカーなら、25000円×1万棟は2億5千万。柱だけでなく、梁も同じように太くなるから、それも考えると数億円の違い。
お客さんに、太い柱にするとすごくお金がかかるように言って、儲けを貯めこもうとすることも考えられます。
逆にたった25,000円しかあがらないのに、当社の柱はすべて4寸角と大きな声で宣伝して、がっぽり儲ける会社もあったりしますよ。
みなさん!どんなもんですかねえ。
ご意見お待ちしています。
2007年04月25日
基礎
今日は基礎について少し書いてみたいと思います。
基礎には、布基礎、ベタ基礎、杭基礎などがあります。
また、地盤が悪い場合、杭基礎を選択しないで、地盤を改良してから布基礎をしたり、ベタ基礎をしたりする場合もあります。
どちらにしても、地盤調査をしっかりした上で、基礎の形態を決める必要があります。
前に法律のお話がありましたが、基礎についても少しそんな話をしてみたいと思います。
二つの写真を見ていただきます。
まず、一つ目。
今をときめくローコスト住宅メーカーの基礎です。

次に、地元の工務店と造っている注文住宅の基礎の写真です。

どこか違うでしょう。
片方はベースのコンクリートが打たれていて、もう片方は配筋されたままなのでちょっと様子が違いますが、その部分ではありません。
比較の写真を見てみましょう。

違いは基礎の立ち上がりの鉄筋のフック(曲がっている形状)です。
このフックはついていても、ついていなくても、法律としては問題ありません。
しかし、地震が一旦起きたときにはこのフックの部分が大きな役割を果たします。
このフックがついていて、基礎の立ち上がり部分が連続していると基礎梁として有効に役立つのですが、上の写真のようにフックがなくて、基礎の鉄筋が連続していない場合は、基礎梁としての役目はなしません。
法律では別に規定されていないのですが、そういったしっかりした仕事であるかどうかが、いつかは違いとなって出てきます。
人生お金も大事だよーですから、ローコストも意味がありますが、ローコストとそうでない建物とは違いがあるのだということは理解しておく必要はありますよ。
基礎には、布基礎、ベタ基礎、杭基礎などがあります。
また、地盤が悪い場合、杭基礎を選択しないで、地盤を改良してから布基礎をしたり、ベタ基礎をしたりする場合もあります。
どちらにしても、地盤調査をしっかりした上で、基礎の形態を決める必要があります。
前に法律のお話がありましたが、基礎についても少しそんな話をしてみたいと思います。
二つの写真を見ていただきます。
まず、一つ目。
今をときめくローコスト住宅メーカーの基礎です。
次に、地元の工務店と造っている注文住宅の基礎の写真です。
どこか違うでしょう。
片方はベースのコンクリートが打たれていて、もう片方は配筋されたままなのでちょっと様子が違いますが、その部分ではありません。
比較の写真を見てみましょう。

違いは基礎の立ち上がりの鉄筋のフック(曲がっている形状)です。
このフックはついていても、ついていなくても、法律としては問題ありません。
しかし、地震が一旦起きたときにはこのフックの部分が大きな役割を果たします。
このフックがついていて、基礎の立ち上がり部分が連続していると基礎梁として有効に役立つのですが、上の写真のようにフックがなくて、基礎の鉄筋が連続していない場合は、基礎梁としての役目はなしません。
法律では別に規定されていないのですが、そういったしっかりした仕事であるかどうかが、いつかは違いとなって出てきます。
人生お金も大事だよーですから、ローコストも意味がありますが、ローコストとそうでない建物とは違いがあるのだということは理解しておく必要はありますよ。
タグ :基礎