2007年07月11日

雨と屋根

毎日雨が続きますね。
洗濯物が大変ですicon10

これだけ雨が降ると、昔なら雨漏りがアチコチで・・・・といったことがなかったですか?
私は古い家に住んでいたので、雨がひどいと家の中は洗面器やバケツだらけicon11になっていたことを思い出します。
今の家は、防水もよくなっているので、めったにそんなことは起こりませんが・・・・

雨漏りの原因には、屋根材の劣化などが考えられますが、屋根の形状も結構大きな要素になります。
複雑な屋根の掛け方になるほど、雨漏りの原因が大になります。

複雑な屋根になるのは、平面プランが複雑だから・・・・・
あちこち、凸凹な形は屋根も複雑になります。

今日は、基本的な屋根の形状を紹介します。

まずは、切妻(きりづま)

雨と屋根

一番単純で基本的な掛け方。

次は入母屋(いりもや)

雨と屋根

いなかのおうちでよく見かけますよね。
切妻よりちょっとりっぱに見えるのかな。

次は寄棟(よせむね)

雨と屋根

ちっちゃい写真ですみません。
切妻の前にも屋根面ができています。

住宅で基本的なものはこんな感じです。
平面プランが四角でなければ、これを組み合わせて屋根の掛け方を考えます。
へたな考え方をすると、雨水を溜めることになったり、複雑な雨仕舞を考えなければならなかったり。
建った当初は大丈夫でも、時間の経過とともに複雑な部分は劣化が他より進みます。

屋根の掛け方も十分に考えながらプランづくりをしないと
後々、後悔することに。

最後にもうひとつ最近よく見かける片流れ(かたながれ)を紹介。

雨と屋根

はやりかもしれませんが、最近見かけることが多いですね。
この屋根は単純に見えて要注意iconN04

写真の「ここ」の部分に屋根の折り返しがないケースもよく見かけます。
上がりっぱなしの感じです。
見た目はすっきりなんですが、軒先から雨水が外壁に向かってくる可能性があります。よーく考えて軒先の処理をしておかないと雨漏りの原因になることもあります。

もうひとつ、最近多いもので、雨漏りの原因になりやすいもの。
ルーフバルコニー

1階の部屋の上がバルコニーになっているもの。
コンクリートで建てる建物などは別ですが、木造ではあまりおすすめできません。

防水をしっかりすることと、定期的なメンテナンスは欠かせません。
万が一雨漏りしたら、下は部屋だし、なにより重要な骨組みである木に直接影響します。
余程の理由が無い限り、私は避けたほうがよいと思います。

平面的な間取りだけに気をとられたり、はやりのカッコよさに惹かれたり、一面的な見方だけをしていると大きな失敗をすることもあります。
いろんな視点で考えることが大切です。

雨の多い気候の日本。
雨のことは十分に考えておきたいものです。


タグ :プラン構造

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Posted by ようこせんせい at 19:25│Comments(4)ようこせんせい
この記事へのコメント
ご無沙汰です。
屋根にもちゃんと選ぶ理由があるのですね…知りませんでした。
滋賀県でも北のほうでは雨だけでなく雪もあります。。。
やはり選ぶときには、考慮したほうがいいのでしょうか???
「雪下ろし」なんてことも考えると色々難しそうです…
Posted by うめ@金勝の山里から at 2007年07月11日 20:46
そうですよ!
いろいろ考えなければならない要素はいっぱいあります。
その地域の気候なども考慮しておかないと・・・・
同じ天から降ってくるものでも雨と雪は建物に与える影響は違ってきますからね・・・・。
以前にもあきこあせんせいが、書いていましたが、
選ぶ材料で重さも違うので、耐震的なことも考えながらプランをつくらなければなりません。
たかが屋根、されど屋根です(ちょっと違うかな?笑)
Posted by ようこせんせい at 2007年07月12日 23:35
ようこせんせい!
新潟では大変な状況がまた起こってしまいました。
無惨に崩れ落ちた木造住宅の屋根。。。
立派なお寺の本堂まで、崩れてました。
田舎では、皆さん口々に「あんな地震が来たらうちの家なんてすぐだめになるわ。。。」という声。
立派な軸組工法、、、でも何十年もたっており、屋根には重い土がのっているため、だめだろうというのです…。
テレビでも「古い木造住宅が壊れています」の中継。
震度が想定を超えてしまった、というのもあるかもしれないんですが、
やはり古い「屋根」はだめなのでしょうか???
Posted by 山口 at 2007年07月17日 13:55
山口さん

木造住宅と地震。
非常に微妙で難しい問題です。
古い木造住宅は、メンテナンスができていない建物もたくさんあります。
メンテナンスをしない建物は構造が何であってもダメです。
ただ、違うのは、他の構造の建物はメンテナンスができない若しくはメンテナンスをする前に壊されてしまうのです。
ですから、木造は長持ちするということで誇りをもって良いのですが、建物が古くなるほど手入れもしなければなりません。
今の社会は、子や孫に家を継いで行くという発想がなくなってきています。
環境のことなどを考えると使い捨ての住まいなんて問題があるのですが、社会の仕組みがそれを許してくれないというところに問題があります。

木の住まいブログでも少し書いて見ました。
時間があったら見てください。
Posted by みなわい at 2007年07月17日 20:02
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